レイアウトプランの幅を広げよう!
【ポイント加工編】
今回は900o×600oのNゲージ小型レイアウトプラン作成時におけるポイントの組み込みについて考えてみたいと思います。
Nゲージレイアウトを製作する際に取り入れることが多い「ポイント」ですが、トミックスのレールシステムを採用する場合、標準的なポイントは画像のPR/PL541-15になるかと思います。しかしこのポイントは長さが140mmと小型レイアウトで使用する分には大きく、かといってミニ電動ポイントPR/PL140-30では走行できる車両に制限があるので導入が難しくなっています。
試しにC243の曲線レールを使用したエンドレスにPR/PL541-15を使用して列車の交換設備を作ろうとしてみましたが、ご覧のように900o×600oの小型レイアウトでは導入できません。
ちなみに曲線に一部C177のミニカーブレールを使用して、画像のようなレイアウトプランを組むとなんとか交換設備が設置できます。
しかしこれでも20m級車両の2両編成となると、分岐器の先で車両が接触してしまいます。車両長の短い電車などなら走行できそうですが…。
一方トミックスには画像のPR/PL280-30というポイントも存在していますが、ストレートの長さが140oになっているせいで分岐の開きが大きく、駅構内のポイントとしては非常に使いづらくなっています。
そこで今回はこのPR/PL280-30を加工して、小型レイアウトプランを組む際に利用しやすくしてみたいと思います。
加工前にPR541-15とPR280-30の比較を行います。
お互いストレートの長さが140oあり、PR541-15は駅構内の分岐や渡り線で使用できそうですが、PR280-30は分岐側がレール端でかなり開いているのが分かります。
それでは実際に加工していきたいと思います。
PR280-30の裏側は画像のようになっており、分岐側にはポイントの駆動部がないのでオレンジ色の線で切断して短縮化を図ります。
オレンジのラインで道床の切断を行いました。
ちょうどポイントの駆動部の縁で切ればよいので、加工自体は容易です。
続いてほかのレールと接続するために、切断した道床のパーツからジョイナー周りだけを切断して接着します。枕木2本目辺りで切り継ぐとちょうどよいです。
ジョイナー部分を接着すれば完成です。とりあえずPR280-30改とでもしておきましょう。
接着にはゴム系接着剤を用いて十分に乾燥させたので、フロアー運転でも問題なく使用できます。また切断面を軽くやすり掛けしてから接着しているので、よっぽど凝視しない限り切り継ぎ面が目立つこともありません。
完成したポイントとPR541-15を比較してみます。直線部分の長さが20oほど短くなったので、その分だけレール配置にも余裕が生まれます。
同じ方法でPL280-30も加工しました。加工自体は1台10分もあれば終わるので、寝る前のひとときにちまちま作りました。
なお加工に失敗してポイントが使用不能になることもありますので、作業は自己責任で行ってください。
ではPR/PL280-30改を用いて交換駅を作ってみましょう。
PR/PL541-15を使用した時より余裕が生まれ、キハ58系の2両編成を置いても充分対向列車が通過できるようになりました。今後このポイントを使って様々なレイアウトプランを考えてみたいと思います。